100人以上の参加者。家電メーカーや出版関係など、企画に関わる人たちが参加している印象でした。
棚橋さんの講演で考えたこと。
私が個人的に感じたことは、ユーザ中心デザインのひとつの肝は「ワークモデル分析」であり、これを中心に理解して実践レベルで使えることが、ユーザ中心のデザインを本質から体現する一歩になるのではないかということ。
なぜなら、この前段階の「ユーザ調査」は「ワークモデル分析」の5つのワークモデルにおける構造化を前提にしており、コミュニケーションの流れや行動の手順、利用する人工物や情報、利用者の行動に影響を与えるルールなどを引き出す必要があるから。
棚橋さんも講演中、「ワークモデル分析をしないで利用者情報の統合をしてしまうケースが多いが、ユーザ行動の把握が甘いペルソナができるだけ」ということをおっしゃっていた。
ユーザ中心デザインのプロセスは以下のとおり。
①ユーザ調査(Contextual Inquiry)→②ワークモデル分析(Work Modeling)→③利用者情報の統合(Consolidation)→④ペルソナ/シナリオ(Persona&Scenario)→⑤モデリング(Environment Design)→⑥プロトタイプ(Prototype)→⑦ユーザテスト(User Test)
【感想】この講演での収穫のひとつは、ワークモデル分析とその重要性を知ったこと。(恥を忍んで告白してしまえば、私が過去に行ったことがある“自称:ユーザ調査”では、このような基準を持ってユーザから情報を引き出すことをしませんでした。氏がおっしゃられた甘いペルソナ作成よりも、さらに甘い、レベルの低いペルソナだったと思います。)
また、棚橋さんが提唱されている「みんなで手を動かしながら考える」というのは、やはりフィールドで自分がとってきた情報(一次情報)を持ち寄り、それらをグループで統合(Consolidation)する過程において、ユーザの行動や生活を把握することが重要なのだとわかりました。また、この過程でIDEOのメソッドのようにロールプレイなどを行って、開発者自身が「経験を拡大」したりもするのかなと思いました。
【疑問】ちょっとした疑問、というか気になったことで、どうして①のプロセスを「ユーザ調査」と訳しているのかということ。今回の講演を聞いて、ユーザ調査とは「ある特定の状況における利用者とモノ、あるいは利用者以外の人との関係性を明らかにすること」だと思いました。原語でも"Contextual Inquiry"と記載されているので、これは原語の言葉をそのまま使ったほうが分かり易いと思ったのですが、「ユーザ調査」と訳すのは、ユーザ調査法としてのコンテクスチュアル・インクワイアリーと被るからかな?
まだまだ自分が表面的にしかわかっていないことが浮き彫りにされたことと、ペルソナ/シナリオ法の位置づけ、その使い方についての理解の解像度が少し上がった(人に説明できるレベル)ように思います。
貴重な機会をありがとうございました。
ペルソナ作って、それからどうするの? ユーザー中心デザインで作るWebサイト
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棚橋 弘季
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