2009年10月27日火曜日

産技大:Contextual Desing フローモデル

HoltzblattらのContextual DesignのWork Model分析の一つ、Flow Modelの演習。人と人、あるいは人と人工物の関わり方を視覚化する。

Grounded Theory ApproachやSCATは、ある概念の全体構造を把握するための分析に向いている。それに対してContextual Designのワークモデル分析は個別の問題構造の分析向きである。

どちらも複雑に絡み合った問題事象を紐解き、把握し、理解するための方法論であるが、GTAは、例えば情報社会における高齢者の生活の実態や日本で生活する外国人と地元民の問題解決のための構造理解など、大きめの問題テーマを取り扱うことに向いている。ワークモデル分析はフローワークモデルやシークエンスモデルなど、大きな問題を構成している個々の問題を視覚化することでさらに問題を紐解くことに向いている。特にシークエンスモデルなどは実際の手順を視覚化して、設計者が意図した手順といかに実態が異なるかを明確にする。

他にも、
GTAではプロパティやディメンションを出してラベルをつけて、理論(仮説)構築までは一人の分析者が行い、理論ができた後に複数人でディスカッションすることになるが、Contextual Designはワークモデル分析(個別分析)から複数人で分析を行うことを想定されている。

なので、インタビューデータをGTAで一人で分析して仮説構築してディスカッションを行い、全体の問題構造を把握する。そして全体を構成する個々の問題点にフォーカスを当て、自分たちが解決すべきだと思う個別の問題に対して、さらにワークフロー分析を複数人で行い、ペルソナとシナリオを作って改善策を立案するのがよいのだろうと感じました。

あと単純に、大きな問題をダイアグラムとして表現すると非常に複雑になって紙面が足りなくなる。課題として使わせていただいたデータは日系2世の方のライフヒストリーも含んだ日本での仕事や生活での問題点についてだったので、他の人もダイアグラムが非常に大きなものになっていた。

■所感
個人的にGraunded Theory ApproachもContextual Designの方法論も好きだ。
GTAは段階的にデータを分析することで自分の思考過程に飛躍がないかをチェックしながら仮説構築できる。
CDは観測者ひとりでは解釈に偏りが生じる可能性が大きいが、複数人(トライアンギュレーションを考えると少なくとも3人以上)で行うことで他の人の視点も取り入れながら分析できる。何より、後に続くペルソナ/シナリオ作成がスムーズに行えると思う。

絡み合った糸玉を少しずつ解きほぐしていく課程が面白い。ああ、そうか、なるほど、と理解に近づいて行く感覚が気持ちいい。俯瞰的視点を手に入れる楽しさを味わえる。

■雑感
よく刑事ドラマで刑事がホワイトボードに人物相関図や証拠品が入った袋を貼り付けて、関係図を描いたりしてわかり易く問題解決の過程を説明してくれる。ドラマ演出の一環で視聴者に説明してくれている演出が多分に入っているのだろうと思っていたが、案外、本当に刑事は毎日ああいうダイアグラムを書いて問題を整理しているのかもなと思った。
警察って究極のプロブレムソルバー集団でないといけないわけだから。

関連エントリ:
産技大:評価グリッド法に基づくラダーリング法によるインタビュー演習
産技大:フィールドリサーチ設計
産技大:フォトエッセイとフォトダイアリー

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