2006年9月24日日曜日

夢にまで見たMetとネダーランダー

翌朝どこに行くの?と聞かれ、無意識にMetと答えていました。やっぱり早くMetropolitan Museumに行きたい。

初めての地下鉄に恐る恐る乗ってアップタウン方向へ。メトロカードを買ってお金をチャージする。クレジットカードが使えて便利だけど、一回2ドルは高いと思う。最初の1、2回はすごいビビッてたけど、3回も乗れば突然大声で演説を始める物乞いの人やプロかよ!って思うような車内演奏している人たちの風景にも慣れてくる。改めて日本て清潔で放送とかが丁寧だなと思う。こっちだと汚いのは当たり前、放送なんてほとんどないですしね。

Metの収蔵は圧巻の200万点におよび、人類の至宝を一堂に会するってのはこういうこと?っていう夢のような美術館。すべてをじっくりはとても見て周れないけど、ゴッホにモネ、ピカソ、ゴーギャン、ドガ、モディリアニ、ジャコメッティの作品を一度に見られるのはすごい。 特に印象深いのはゴッホで、作品群を一度に見ていくと、とても理知的な人の手によるものだと感じる。「糸杉」は一際高貴な印象を放っていました。モディリアニの細長い顔の彫刻は初めて見て感激。 ジャコメッティの細長いネコなどなどたっぷり4時間近く、ぐいぐいと巡る。革靴しか持ってないことに気づき、慌てて買ったNew Balanceのスニーカーが活躍する。

Metのお土産で有名なエジプト美術のカバのWilliamを探すのに苦労しました。写真のWilliamはこじんまりとした部屋の片隅に何気なく居た。一生懸命スケッチを取る青年の横でデジカメでパチパチ。

あと忘れてならないのは日本美術の休憩所にはジョージ・ナカシマの素晴らしいテーブルや椅子が何気なく置かれていて至福の休憩時間を過ごせます。ほんと、休憩しないと身が持たないですしね。エジプトの神殿が一部だけど再現されているのはもう驚くしかない。

ちなみに千住博の本に天使の翼に注目するようにあったので見て見ると、確かに宗教画における天使の翼は真っ白ではなく獣くさい彩りだ。厳かにありがたいものを拝見する、というのではなく、そういう面白さを発見するつもりでいると美術館はより楽しい。

Metを後にし、ミュージカルチケットの当日半額券を扱うtktsへ行く。赤い電光掲示板にはRENTもMamma mia!もChicagoの文字も並んでいたので小躍りして3回転半したくなった。Broadwayで最初に見る作品はやっぱり誰がなんと言おうとRENTがいい。

RENTを上演しているネダーランダーは思っていたよりもずっと小さい劇場で、その分役者の動きがどの席からも良く分かる。日本での来日公演が2000年なのでブロードウェイのキャストでの公演を見るのは6年ぶり。音源だけでは忘れてしまっていた細かいアクションなどをいろいろと再確認することができました。ああ、この歌はドラッグが完全にキマッっているから躁鬱が激しいんだな、とか(笑)。

RENT初演の前日に亡くなった作者のジョナサン・ラーソンは、様々な人種から成るキャストを通してNo day but todayというメッセージを伝える。何度も否定されては何度も書き直し、ラーソンが完成させた曲はどれも素晴らしいので、機会があれば是非とも誰にも見て欲しいと思う作品です。

観劇の後、エンジェルという役のキャストが出てきてサインや握手に応じていたので、当然のごとくサインをもらって握手してもらいました。日本から来たというと「本当に!」と日本語で返してきた(笑)。日本人のキャストが一人いるので多分仕込まれているのでしょう。エンジェルという役は要するにゲイなんだけれど、登場人物のなかでもっとも純粋で明るい役柄なため、演じる人間も自然と役柄に応じた人がなることが多い。黒人男性としては小柄でしなやかな体型をした彼は、日本語を覚えちゃうほど予想通り素敵な人物だった。

この作品がなければ、学生時代に舞台に関わることもなかったわけで、特別な意味を持ってNYへ来ることはなかったと思うから、思えばこの作品に呼ばれてここまで来たのかもしれないと思うと感慨深い。初日にして目的のほとんど満たしてしまいました。

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