2007年4月13日金曜日

かもめ食堂

様々な事情を持った人がフィンランドのヘルシンキを舞台に、のんびりゆったりとした交流を繰り広げていくお話。舞台の中心となるのは「かもめ食堂」。淡々と進むけれど、重くなく、ところどころに軽い演出も入れられています。
これを観て思い出したことが3つ。

◆チェブ
お客さんを呼ぶために、日本食を食べたくなった日本人向けに観光ガイドに広告を載せようとしたり、地元の食材を使ったおにぎりを作ろうと、自己流に「お客のニーズ」を満たす持論を展開する片桐はいりに対し、主人公の小林聡美は「そういうのは、この食堂の匂いと違うと思います」と静かに言う。
お客さんの言うことを良く聞いて、ニーズを満たすことも大事だけれど、根本的な思想がはっきりしていないと、なんのためにやっているのかわからなくなってしまうことがあります。自分の中に、哲学があって、こうしたいというビジョンを明確に持っていれば、長期的な視点を持てるから目の前の状況が良くなくても、うろたえることがない。表面的なことで焦ることも、惑わされることもない。
誰にも知られていなかったロシアのパペット映画を自費で買って公開した吉田久美子さん。『こっちがチェブに関してイニシアティブをとれなくなるのはいやだったから、全部断った。私が考える売り方で大事に扱っていきたかった。』チェブラーシカが有名になったあとも、安易なキャラクター化の話には一切乗らず、あくまで自分たちでぬいぐるみなどのグッズを作り通すことを選びました。哲学とビジョンを持ったリーダーはぶれない、迷わない、惑わされない。もちろん、いろんな意見を聞いて、消化することは重要だけれど、芯となる部分が変わることはないのだと思います。

◆オリゴのマグカップ
食堂で使われるマグカップや砂糖いれにオリゴのカップが使われています。私も学生のころにストライプに一目惚れして購入したものが1つあります。驚いたのが、マグカップの販売サイトのレビューを見ると、この映画を観てマグカップを購入した人が結構多い様子。既に持っていたのでちょっと自慢げになりましたが、別の色も欲しくなってしまいました。(写真はリンク元から引用)

◆森のイスキア
食堂のメインメニューは、おにぎり。考えてみると、おにぎりって作り手の愛情がダイレクトに伝わる食べ物ですね。ぎゅっ、ぎゅっと手で握る料理。森のイスキアの佐藤初女さんも、「素朴な素材の味をそのままに頂く食の見直しにより、からだから心の問題も改善していくことができる」という考えのもと、悩みや問題を抱えた人々におにぎりを振る舞います。初女さんのおにぎりを食べて自殺を思いとどまった人もいるそうです。

食べることのように、人間の根源的欲求は日本人もフィンランド人も変わらない。だからこそ信念が必要。そんな風に、仕事に通じる部分をよく考えた映画でした。

かもめ食堂
かもめ食堂
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バップ (2006/09/27)
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5 日常生活から逃避したいあなたへの究極癒しMovie
5 ゆったり、その贅沢

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